くちびるに歌を

くちびるに歌を

散らぬ牡丹の一つでいい。君の胸を打て。

大豆田とわ子と三人の元夫、コントが始まる、それと人生

こんばんは。
私は神木隆之介岡田将生のオタク。
好きなドラマは「MIU404」「カルテット」「昭和元禄落語心中」。


「今期のドラマ、推しが2人出るんですよ。対戦よろしくお願いします。」


この気持ちで4月から今クールのドラマを視聴し、ただ今、双方の最終回を迎えました。

負けました。

完敗です。

 

 

「大豆田とわ子と三人の元夫」

 

とわ子と「人を思う」こと

とわ子とそれを取り巻く人々の愛についての物語。坂元脚本のセリフが痛いほど刺さる。アセクシャルレズビアンなども含め多様な恋愛の形を取り上げながら、多角的な視点から「人を思う」ってことを描いたように見えた。ただ、そんなテーマでも難しいこと、堅苦しいことはなくて。結論はとってもシンプル。


「笑っていてくれたら、あとはもうなんでもいい。そういう感じ。」

 

繋がりを捨てない元夫の姿勢ってとわ子に影響されたのかもしれない。とわ子はなくなった親友とも夫とも縁を切らなかった。幸せを願えた。それって意外に難しいんじゃないか。なくなった人を丁寧に思い続けることも、別れた夫の幸せを心から願うことも、大切で、難しい。
そんなとわ子がドラマの登場人物のはずなのに、すごくリアルで、雲の上の人なんかじゃなくて、ちゃんと生きてるように感じた。

あと、元夫トリオがほんとに癒しだったので、これから見れなくなるのがすっごく寂しい。

 

慎森の「不器用さ」

パンダが好きで、犬を洗うのが好きで、すぐに「〜っていりますか?」って言っちゃうシーズン3の慎森。最初は絶対に仲良くなれないタイプの性格!!!って思いながら見てたけど、最終回直前には慎森思い泣いた。
やば夫ではあるけど、凄く一途なんだよ。
とわ子の部屋での一場面。とわ子の好きな人の話。「知ってる僕のことじゃない」の泣きそうな顔と声の詰まらせ方。そして、打って変わって、シーン最後の「田中さんだよ」の自嘲気味且つ人を喰うような微笑み。びっくりしました。岡田将生くんの演技が本当に好きなんですけど、不器用な役がほんとに美しい。昭和元禄落語心中で岡田くんが大好きになったから、このドラマで、違うベクトルで不器用なキャラクターを見ることが出来るなんて。
是非これからも素敵な演技を見せてほしい。
最後に、慎森の1番好きだったセリフを発表します。「これ死んだお魚のお寿司」「いい意味で地獄に落ちればいいと思うね。いい意味で。」

坂元脚本との相性が良いことに気づき始めているので、次は「最高の離婚」を見たいと思います。

 

 

「コントが始まる」

 

中浜さんとファンのあり方

きっと人生はなにかの前フリ。怒涛の伏線回収劇。就活期の私は心臓を抑えながら見てた。
1番グッときたのはファンのあり方。私もオタクをしている身ながら、実はずっと、そのことに悩んでいた。私の推しは人間として出来てる人ばっかりでほんとに尊敬できる方ばかり。だから自分の尊敬しているあの人のように努力をしたいと思いはじめていて、、。それが中浜さんの考えと重なって、すごく共感出来た。
今後、もし、仮に、私の大好きなグループが解散したり、推しが引退したりしたらどう思うだろう。私も多分、中浜さんのようにその人たちはナンバーワンで、それは今後何を見ても変わらないだろう。なぜなら、心の指標だから。
中浜さんと春斗の一場面からそう自分も思えた。あの場面は理想の推しとファンのあり方だったと強く感じた。


このドラマでは、誰かは知らず知らずのうちに心の支えになっていたし、知らず知らずのうちに「出会い」や「気づき」が人生を左右する。前フリみたいに。特に花が綺麗に活けられてるから会社を決めた中浜さんの姿勢がすごく好きだなって思った。
それはきっと人生を丁寧に生きていたら気づくものなのでしょう。
もっと丁寧に生きよう(自戒)

 

瞬太の「寂しさ」
最初の瞬太は+‪αにしかなれない存在、電話の向こう側でしか泣けない存在に見えた。マクベスの中では喧嘩の仲介役、マイナスの感情を出すことはあまりなくて、いつもにこにこしてる。誰かの1番にはなれない存在。
どこか達観していて、終わりが見えていて、だからこそ寂しい。ひとりぼっち。死にたい訳じゃなくて、生きなくていいかと思っちゃうタイプなのが瞬太だった。屋上で春斗に出会えた時、瞬太にとって春斗は神様に見えてたんじゃないかな。
そんな瞬太が死にたさも母の死も解散も全て乗り越えて、冒険に出かけて行くところに本当に感動した。そしてつむぎちゃんの1番になれたことも。
私は神木隆之介くんの演技が大好きで5年近くファンをやってるんですが、神木くんの人生をどこか「諦めてる」演技が本当に好きなんです。悲しい時ほど泣きながら微笑むような。今にも風に攫われそうな、悲しさをまとう役が大好きなんです。その演技をここで見れたことが本当に嬉しかった。


この2つのドラマ、愛おしい登場人物、素敵な役者さん、最高の推しが見れて感無量でした。

そして、学ぶことが多すぎた。「大豆田とわ子と三人の元夫」からは結婚と離婚、多様な人を思うという方法を、「コントが始まる」からは推し活、就活、人生の気づきを学びました。


現在、未だにオンライン授業で限界大学生をしてる自分ですが、
あー人生頑張んなきゃな!!!