くちびるに歌を

くちびるに歌を

ミュージカル・舞台の記録。

自己紹介

「碧雫」で「みな」と申します。

舞台を中心に俳優さんを見ることを趣味にしています。ジャンルを増やしすぎてよく分からなくなっているところがありますが「演じている人間」が好きってことは一貫して変わってません。

 

好きなもの一覧

 

推し

StarS

箱推し。WOWOWオーブコンから。人生で1番大好きなユニット。帝劇コンサートでの再会で号泣しました。再始動する日を気長に待っています。

 

神木隆之介

2014年からの長年の推し。世にも奇妙な物語「未来ドロボウ」から。目線に特徴のある演技、人生観、その全てをひっくるめた概念が大好き。

 

井上芳雄

WOWOWの「モーツァルト!」から。伸びのある歌声と笑い声が大好き。生き方を尊敬してます。

 

岡田将生

昭和元禄落語心中から。翳りのある演技と素の性格のギャップが大好き。

 

名刺代わりの作品

ミュージカル「二都物語」

劇団☆新感線「SHIROH」

TRUMPシリーズ「ヴェラキッカ」

ミュージカル「Dear Evan Hansen」

自分を構成する大切な作品たち。

大好きな小説家

辻村深月が人生。愛読書はディケンズのフランス革命ロマンスもの「二都物語」と 辻村深月の大学ミステリ「子どもたちは夜と遊ぶ」。日本の文豪だと宮沢賢治と芥川龍之介が好き。

大好きな音楽

米津玄師とヨルシカとキタニタツヤ。

あとは、弦楽器と合唱にときめきがち。

大好きな国

イギリス。大好きで大切な国。

 

【随時更新】推しまとめ - くちびるに歌を

 

続いてジャンル別のお話。

ミュージカル

歌っている人を見るのが大好き!よって、ミュージカルというジャンルの評価がガバガバだし甘々。見る作品は内容で選ぶというモットーあり。多ステよりも1.2回ずつ色んな舞台を見る派。

いつから→2013レミゼ~/2016 WOWOW 、M!芳雄ver.~

お気に入り

・1番好きなジャンルは歴史もの×歌×ダンス。民衆が動くミュージカルが好き。レ・ミゼラブルとか1789とかハミルトンとか。

・ストーリーが好きなのは二都物語。人生を変えてくれた作品で、ずっとずっと心に留めておきたい作品。

・音楽が好きなのはDEHイギリスで観劇して以来、全ての曲が大好き。

 

舞台:劇団☆新感線

劇団箱推し。いまだ髑髏城からの脱出が成功してないオタク。

いつから→2016 WOWOW 若ドクロ~

お気に入り(3つ)

・圧倒的1番はSHIROH。DVDと戯曲を持ってる。もはや信仰に近いくらい好き。

薔薇とサムライ。歌が多い新感線が好き。

髑髏城の七人。推し髑髏は若、鳥、下弦、極…って言ってるけどどれも好き。

 

舞台:末満作品

TRUMPシリーズ

ほの暗いけどどこかに光がある物語が好き。歌が多い作品も好き。

いつから→はじめての繭期2020~

お気に入り(3つ)

ヴェラキッカ。切ない。全ての歌が大好き。何度も見返して新鮮に泣ける。

・LILIUM。初めて触れた繭期。全ての歌が大好き。

・グランギニョル。話が哀しすぎて大好き。

舞台刀剣乱舞

一挙無料配信にまんまと引っかかり、悲伝で心を砕かれた。単独行からはゆるく見てる。
いつから→刀ステ一挙無料配信2020~

お気に入り

・全部好きだけど1番は悲伝。悲伝から慈伝の物語の流れがとても素敵だった。


舞台:その他

ゆるく推しているジャンルをまとめました。

舞台

TEAMNACS、小林賢太郎作品、NODA・MAP、三谷幸喜作品

 

俳優・アイドル

戸次重幸(TEAMNACS)
渡辺翔太(SnowMan)

TEAMNACSもSnowManも箱推し。2人ともチームの中にいる姿が好き。

この2人なんだか根本的な所が似てるような…?

 

ドラマ:MIU404

偶然1話から見る。こんなにハマるとは思ってなかった。未だにずっと404を引きずってる。続編希望。

いつから→2020~

お気に入り

・全部好きだけど特に4話と6話と11話。

ドラマだと
相棒(神戸)、カルテット(家森)、昭和元禄落語心中(菊比古、助六)アンナチュラル(中堂、ミコト)
も好きです。

 

韓国映画:神と共に

偶然見に行ってまんまとハマって帰ってきた。3.4章を楽しみに待ってる。
いつから→2019 1章、2章~

 

ここまで読んでいただきありがとうございました☺︎︎︎︎

ブログもよろしくお願いいたします!!

 

碧雫

【随時更新】推しまとめ

基本的に私は俳優さんを注視して見ることが多いのですが、別口で、その中でもこの人のこの役が好き!!!というのをまとめてみました。

 

 

グランドミュージカル

レ・ミゼラブル:アンジョルラス (上原理生)
ここから全てが始まった。
ガブローシュ→エポニーヌ→ABC...と推しが変遷してる。ABCは今でも好き。
特に理生さんのアンジョは砦前でグランデールに必死に何かを訴えて叫んでいる回があり(「お前は逃げろ」と言っていたように見えた)、その事が衝撃的で未だに鮮明に覚えている。
あと、イギリスで見たブロンドグランデールと銀髪ジャベールのビジュアルが素晴らし過ぎた。

モーツァルト!:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(井上芳雄)
芳雄ヴォルフに出会っていなかったら私はミュージカルオタクになっていない。
1幕終わりの影を逃れての全てが大好きすぎる。このシーンで私は芳雄さんに一目惚れした。

才能に追い詰められる役が似合いすぎている。彼はちゃんと、恐れ知らずで向こう見ずで、だけど寂しがり屋の1人の青年だったのに。

1789バスティーユの恋人たち:ロベスピエール(古川雄大/三浦涼介)
ほんと雄大さんのロベピはカリスマの極みだから部下になりたいし、三浦さんのロベピは自分の勝手な解釈とばっちりあってしまって泣き崩れた。誰踊の圧倒的な存在感。そして物語のラストの未来を暗示するかのような「全てを悟ってしまった」ような刺すような視線が大好き。私は三浦さんのギラギラした役というか、不器用な意志を持ってしまった役にハマりやすいのかも。
1789はロナンと革命トリオも大好き。

 

新感線

SHIROH:シロー(中川晃教)
「信仰」してる演目。シローくんは勝手に「燃えながら落ちていく彗星」だと思っている。圧倒的な光のあまり周りを焼き尽くしながら落ちてしまった星。とても綺麗でとても悲しい。中川さんに「歌で人を操れる少年」って言うのを付与した新感線、本当に尊敬する。

中川さんの主人公力がこの物語の悲劇性を加速させているように感じられる。また、これ見て以来中川さんが神に歯向かう歌を歌うと心臓が痛くなるようになった。

髑髏城の七人season鳥:蘭兵衛(早乙女太一)
私が鳥蘭が大好きな理由は罪深いからだ。みんなに情をかけた上での自己破滅。そして情をかけたものはみんな不幸になる。
蘭兵衛さんの時は極楽と無界の里の皆に情をかけて、蘭丸の気持ちは押さえ込む。蘭丸の時は天に情をかけて、蘭兵衛さんの気持ちは押さえ込む。1度も自分のために生きれていない。責任の負えない情を振りまく鳥蘭さんが嫌いだし、同時に不器用にそう生きるしかない彼を愛おしくも思う。

髑髏城は下弦捨/下弦霧丸、極兵庫/夢三郎も大好き。

薔薇とサムライ:シャルル(浦井健治)
私の推しキャラクターの中で一番生命力が高い。シャルルほんとに可愛い。めっちゃ動く。
おすすめは天海さんの後ろで軽やかにラテンダンスをするシャルル。

ジパングパンク:心九郎(三浦春馬)
大阪決起の歌が大好きなんだ……

 

末満作品

TRUMPシリーズ:シオン・ヴェラキッカ(松下優也)
結末を考えると胸が痛くてたまらない。愛する人への贖罪のためにここまでしてしまう愚かさや誠実さが哀しくて大好き。幻想幻愛メランコリックの時の表情を見て欲しい。

松下くん、生きるのがしんどそうな役が上手だね……死にたいわけじゃないけど、生きていることに嫌気がさしてるというか。厭世的というか。

舞台刀剣乱舞:山姥切国広(荒牧慶彦)
最終的にここに落ち着いた。戦えば戦うほど主人公みを帯びてくるところと独特の視線の送り方。悲伝の爆発的な演技で惚れた。

過去を乗り越えられた強い人物だから、正確には推しではないんだけど、心から応援したい人物。1番脳裏に焼き付いて離れないのが円環を巡ると宣言した山姥切国広です。

TRUMPシリーズ:スノウ(和田彩花)
秘密を抱えて生きる寂しそうな女の子。翳りのある表情とあの一言の声色が美しくて大好き。彼女がリリーちゃんとまた出会える日を願って止まない。

TRUMPシリーズ:ダリデリコ(染谷俊之)
死者を背負えば背負うほど誇り高くなるところ。あれほど強いのに全てを失う運命の哀しさと祈りの姿勢が好き。

新約LILIUMの短編を読んだ。末満さん???

 

 

その他

愛と哀しみのシャーロック・ホームズ:シャーロック(柿澤勇人)
私が見たかった柿澤さんがそこにいた。弱くて自分の頭の良さに無自覚で、相棒の過ちにも気づいてしまうところが好き。

DEAR EVAN HANSEN:エヴァンハンセン
優しくて愚かで不器用で罪深い等身大の高校生。その、ままならなさが恐ろしくリアルで愛おしい。

ぼくのメジャースプーン:「ぼく」(田中亨)

大好きな小説のキャラクターを丁寧に大切に再構築していて、感謝しかない。高校生になった「ぼく」も田中くんに演じてもらいたい。

 

番外編 ドラマ・映画

MIU404:志摩一未(星野源)
伊吹の手網を握っているようで、並行して走っている性格であるところ、自分を許せない弱い部分を併せ持つ実直さが大好き。また、自分の生に無頓着なのに、ちゃんと生きることを選択したことが好き。伊吹との関係が「互いを救いあっている」であるところが好き。

カルテット:家森(高橋一生)
軽い性格であるのにも関わらず、本命の子には奥手。ヴィオラを引く姿はもはや神々しい。屁理屈ばっかり話すけど、自分の気持ちには素直で仲間意識が芽生えるところが好き。

昭和元禄落語心中:菊(岡田将生)
濡れた子犬のような翳りのある演技が好き。助六と2人で過ごしていたときのあの雰囲気が後の悲劇を引き立てていて地獄。落語が全てになってしまったことが悲しくてならない。

神と共に:ヘウォンメク
1章では元気なお兄ちゃんだなって思ってたのに、2章の過去編で沼に突き落とされた。そしてその過去が壮絶だったのに、その過去に心当たりがないことが切ない。

ハリーポッター:セブルス・スネイプ
「always」。そして、彼の名前。これに尽きる。

 

番外編 見たら絶対好きになる方々

二都物語:シドニーカートン(井上芳雄)
人生の推し。原作をバイブルにしている。飲んだくれの弁護士だけど、愛する人のためにその身を捧げた主人公。多くは語れない。再演を願い続けて8年近くになる……

再演決まりました……どうしよう……

 

ルドルフザラストキス:ルドルフ(井上芳雄)
曲が良すぎる。見てしまったら最後だと思っている。苦悩する王子様だということしか私はまだ知らない…

 

まとめ

3言で表すなら私の好きなキャラクターは「喪失、追慕、自己犠牲」。

私たちは劇場で、彼と共犯になる。 〜DEH日本初演に寄せて〜

ディア・エヴァン・ハンセンの日本初演が決まりました。

私にとって、二都物語と同様に大好きで大切なミュージカルです。

え、こわい。去年からあまりにも話が出来すぎてる……

 

私は伝えたいことがあります。
ディア・エヴァン・ハンセン、万人受けする作品ではなく、見る人を選ぶ作品であることは重々承知しています。感動の物語だと思うと肩透かしを食らうかもしれません。

 

だからこそ、個人的に「こういうスタンスで見ると良いのでは?」という思いを記しておこうと思います。


ただ、あくまでイギリス版を1度見た私の主観ですし、今回は日本初演になるそうなので、現時点では本当に何も分かりません……


それでも良ければスクロールしてください。


そして、DEHファンの皆さま、良ければ補足をお願いいたします…!

 

さて、ディア・エヴァン・ハンセンは「ある青年が目の前に転がってきた偽りの幸せを手に取ってしまう」ところから始まります。

何度もになりますが、このミュージカルは感涙ミュージカルではありません。

 

彼の嘘の行方を見届けるためのミュージカルです。

 

1.ディア・エヴァン・ハンセンの魅力

まずは、公式サイトあらすじをご覧ください。

ミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』|【公式】ホリプロステージ|チケット情報・販売・購入・予約

 

正直、話はあらすじで書いてある箇所さえわかればもう楽しめます。テーマが重いと感じるかもしれません。でも大丈夫です。
このミュージカルのすごさは、物語を彩る演出、音楽、俳優全てです。そのバランスが抜群であっという間に世界観に没入できます。

 

まずは演出。ロンドン版の舞台演出はごくシンプルでした。エヴァンの家、学校、コーナーの家。時にはそこに無数のディスプレイが添えられます。まるでエヴァン自身の世界広がりを示しているようで、胸が苦しくなります。


ちなみに、私はトニー賞で見た「Waving Through A Window」の演出に一目惚れして、数年後のロンドン短期留学の際に単独行動して見に行きました。
こっそりブログ置いときます…

英国ミュージカル語り。(Les Miserables ・DearEvanHansen) - くちびるに歌を

 

続いて音楽。曲を作っているのはラ・ラ・ランドとグレイテストショーマンでお馴染みのパセックとポールのコンビです。本当に何よりも曲が良いのです。胸を打つ歌詞と曲のキャッチーさ。とりあえず、この物語を象徴する「Waving Through A Window」を聞いてみてください。

 

映画版の動画はこちら

- YouTube

 

さらに、なんといってもこの作品の醍醐味は多用されるリフレインだと思います。ミュージカルが好きな人こそ体感して欲しい。
特に、1幕のメロディをぜひ覚えておいてください。あの歌のメロディは2幕ではどんな意味を持つでしょうか?

 

最後に、主人公を彩る人々です。
かつて、映画の感想で「主人公の行動が理解できなくて感動しなかった」と書いてあるのを目撃したことがあります。後述しますが、主人公に共感できるかできないかは、人それぞれだと思います。逆にそれで良いと思う。だからこそ他の登場人物をぜひ見てほしいと思うのです。この作品を魅力的にしているのは主人公だけではなく、主人公を取り巻く人々なのです。

 

実はディアエヴァンハンセンには8人の登場人物しかいません。(日本版はダンサーさんがいるので増えるかも?)


主人公の母親、コナー家の人々、主人公の友達、彼らは彼らで闇を抱え、思いを抱え、人生を走っています。


特に注目すべきはエヴァンの嘘の発端となるコナーです。彼がどのような姿で、どのような意味を持って主人公の前に現れるのか、ぜひ注目してください。

 

2. 私たちは劇場で、エヴァンと共犯になる

 

舞台という空間。エヴァンの嘘の行方、そして痛いほどの思いは密室でこそより刺さるのではないかと私は感じています。

エヴァンのつく嘘、それは劇中で大きな広がりを見せます。それは劇中だけではありません。

この舞台を見ている「観客」こそが、その嘘を目撃し、加担する一人ひとりです。

 

私はロンドンで、特に1幕のラストを見たとき、涙が止まりませんでした。エヴァンの気持ちが痛いほどわかりました。発端が嘘だとしても、彼の思いは本物で、苦しい孤独は本当で、見つけてもらいたかった思いは本物で。


このミュージカルを多くの人に見てもらいたいと思いました。
でも、劇場を出たとき、ゾッとしました。

 

これって劇中の有象無象の人たちと同じじゃないか。

 

実は、映画を見てこの物語に刺さらなかった人ほど体感して欲しいと思うのです。主観的に見れる舞台という構造で物語を体感してほしい。劇場という密室において、主人公の気持ちを浴びることでこの物語は説得力が増します。

 

エヴァンはとても人間的です。そして未熟な高校生です。彼がついた嘘と巻き起こることは無責任で、利己的で、社会的にはタブーと言われることかもしれません。


それを見たあなたが劇中でエヴァンの行動に、思いに何を思うのか。軽率な嘘への怒りかもしれない。孤独な思いへの共感かもしれない。はたまた主人公がそもそも理解できないと思うかもしれない。

 

どれでも間違いではありません。どれも正解です。

 

なぜなら、このミュージカルについて持つ感想こそが物語の一部だから。

エヴァンの嘘を拡散する「観客」は私たち自身だからです。

 

そういえばホリプロさんがこのような企画をしていましたね。

https://x.com/dearevan_jp/status/2074659735849345200?s=46&t=tpP2riJjTD4jv0QxGP5EZQ


さて、最後に問います。
ディアエヴァンハンセンは、彼の嘘の行方を見届けるためのミュージカルです。


皆さん、彼の共犯になる覚悟はできていますか?

2025年観劇まとめ

拝啓 1年前の私へ
お元気ですか?1年前のあなたは新天地で新しい仕事に就くことになり、さぞかし不安でしょう。
大丈夫です。
この1年で、二都物語は再演し、ディアエヴァンハンセンの日本初演が決まり、神木隆之介が結婚し、岡田将生家に子どもが産まれ、StarSが一曲限りの復活を果たします。そして、いまあなたは人生で初めてSTARTOのアイドルにハマっています。

 

 

 

……???

 

 


さて話を戻しますが、今更ながら2025年観劇まとめです。二都物語には人生を賭けすぎたので、二都物語以外だと1番テンションがぶち上がった作品は劇団四季の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、1番泣いた作品は「マリー・キュリー」です🙂‍↕️

それでは各作品一言だけ添えてまとめます。

・ケイン&アベル
ダンスナンバーと歌い上げるナンバーのバランスが良くて楽しかった!

 

・ボニー&クライド
反社のかっきーは素晴らしいと実感。

 

・1789
初演と再演を思い出し、訳分からないくらい泣きました。1789は私の青春と共にある。

 

・フランケンシュタイン
やっぱり君夢は史上。まさか、芳雄さんバージョンを聞くことになるとはこの時は思いもしませんでした。

 

・二都物語
人生。

 

・宝塚 雪組 ROBIN the HERO
初めての宝塚!ほんとに楽しかった!最高!

 

・マクベス
最後の演出に痺れた。

 

・劇団四季 Back To The Future
2025年で1番ぶち上がったミュージカル。車って飛ぶんですよ……!!

 

・テニスの王子様 全国大会青学vs氷帝
めちゃくちゃ良席を弾けて感謝………

 

・ナイツテイル アリーナライブ
芳雄さんが踊ってくれてありがとうございます。もっと踊ってください。

 

・タカハ劇団 帰還の虹
伝えたいことがめっちゃ伝わった良作。

 

・劇団四季 CAT
最後のキャッツが2013らしくて驚愕しながら見てました。

 

・四月は君の嘘
噂に聞いていた通り、「僕にピアノが聞こえないなら」がめちゃくちゃ良かった。

 

・TRUMPシリーズ キルバーン
ハピエン(??!?)

 

・マリーキュリー
本当に見て良かったし、本当に泣いたミュージカルでした。いつもマリーに「大丈夫」「大丈夫」と言い続けたピエールの大きな愛に心を打たれました。

 

・バグダッドカフェ
人生って良いな、出会いって良いなって思えた。

 

・劇団新感線 爆烈忠臣蔵
私が、私たちが舞台を見続ける理由が全て詰まった作品でした。

 

・スパイファミリー
1年の締めとして1番景気の良い舞台を見れて感謝。


舞台・ミュージカル以外
・芳雄のミューコンサート
・ハウステンボス歌劇団
・SnowMan国立コンサートライブビューイング
・SnowMan ON 福岡公演
・カミキカン

Xで書いた2026観劇まとめに芳雄のミューを入れ忘れていたのですが、芳雄さんの君夢を目の前てみて記憶が吹き飛んだからです。申し訳ない。


最後に、

二都物語に向ける感情が重すぎて細かい感想は言語化しないつもりなんですが、どうしても書き残しておきたいことがあるんです。
シドニーカートンの選択について。

何度も何度も反芻して昨日突然思ったこと。この星空でカートンが歌う「君が変えたのか世界を」って歌詞、確かにルーシーに出会って世界が変わったと感じたかもしれない。

でも、違う。変わったのはカートン、あなた自身だ。

私はカートンの世界が変わった理由、もちろん恋って1文字ではあるんだけど、もっと大きいと思ってる。

たとえば、好きな人じゃなくても、気の合う友との出会い、推しとの出会い、大切なものとの出会い。「それと出会うまで今までどうやって日々を生きてきたっけ」「こんなに人生って楽しかったっけ」「こんなに世界は綺麗だったっけ」こう思ったこと、ありません?私はある。

ちょっとした出会いで、きっかけで、世界は変わる。輝く。周りにはこんなことで?って言われるちっぽけなことでも。カートンがルーシーに出会った時に感じたのはこれだ。
そして、そんな奇跡を感じる時、変わったのは世界じゃなくて自分自身の世界の捉え方だったりする。

カートンはルーシーと出会わなきゃ、最後の選択はしない。もし、昔のカートンが誰かの為に命を投げ出した人を見ても、なんでそんなこと出来るんだろう?わからないって思うだろう。
でもカートンはルーシーと出会った。守るべきもののために命を投げ出す事が選択肢に入るようになったんだ。

私は、いつもカートンの選択に対して「悔しい」と思う。でも、同時に「カートンが変わったからこの選択が出来た」んじゃないかって思う。カートンがルーシーという星を見つけずに、今まで通り生きてたら、しない選択。だとしたら、選択それ自体は決してマイナスではない気がするんだ。

死んじゃうのは嫌だけど、カートンの選択を否定をしたくないなって、それこそがカートンが生きる希望を見つけたことの証明だから。って原作読んだ時から思っています。

 

....ここまでがXで既に書いていた話。

 

 

私冒頭でもふれていましたが、昨年転職したんです。


私の今の選択があるのは、周りの私を大切にしてくれた友人の助けがきっかけだし、神木くんの言葉がきっかけだし、ラストマイルの中村倫也がきっかけだし、
そして、何よりも、二都物語の再演が決まったことがきっかけだった。
シドニーカートン、あなたの姿が、あなたに会えるという未来がきっかけだったんです。
私はあなたのお陰で世界の捉え方が変わったんだ。

私はちょっと偏った例かもですが、沢山積み上げてきた大好きなものたちが自分の身を救うことはある。絶対。
だから無理なく、でも確実に好きなもので人生を埋めていきたいなと思います。

2026年も最高の1年になりますように。

シドニーカートンはその星空の先に何を見たのか。 〜二都物語東京千穐楽によせて〜

二都物語、東京千穐楽おめでとうございます。
夢のような1ヶ月でした。

 

再演が決まった時のブログはこちら

二都物語12年ぶりの再演に寄せて - くちびるに歌を

 

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忘れないように、シドニーカートンについての解釈を書き留めておきたいと思います。感想と言うよりは解釈に近いです。
私は二都物語は余白がある作品だと思っていて、その解釈の余地を愛しています。
あくまで1解釈としてご覧下さい。

 

 

シドニーカートンが星空の先に見たのは何か。
私は、「夜明け」だと願ってやみません。
そのお話をしていきますね。

 

シドニーカートンは夜空を得た

 

まずは衣装の話から。
まずなんでカートンの衣装が灰色であるか考えてみました。
思い浮かんだのは灰色=曇り=星が見えない
つまりカートンの今までのからっぽな人生の象徴。

となると、ルーシーからもらったあの紺色のスカーフはどうでしょう?あれは夜空の象徴です。
私は初め、ルーシー、そしてルーシーの娘は明らかに星そのものを表現してるから、渡すスカーフも黄色では?と思っていました。 
でも、紺色であってるんです。
彼は星をもらったんじゃなくて、星を「見つけることができる」夜空をもらったのです。
まさに「この星空」の歌そのものなのです。

 

シドニーカートンの絶望と希望


実は、そもそも、何故シドニーカートンが自暴自棄になってしまったのか、そのきっかけは原作にも明確には描かれていません。

ミュージカル出てきたちょっとしたヒント2はつあります。
・最初の歌、酒を飲むと「誰も(自分に)寄り付かない」「だからこの世が好きになる」「まるで(世界が)まともに見えてくる」
・ストレイバー「お前の両親がいくらお前を嫌っているからって」
→カートン「両親が俺を嫌っているんじゃない、俺が両親を嫌っているんだ」

実はミュージカルにはないヒントが原作にあります。

・ダーニーと共に酒場にいるシーンにて、カートンのセリフ、「1番の望みは、この世に生きているのを忘れることだ」
・ストライバーとの対話にて、学生時代カートンは「友人のためには体を張っても、自分のためには何もしなかった」

そして、唯一彼の過去が書いてある一文があります。夜の散歩の際の回想シーンで、要約するとこのような描写がありました。

 

かつて前途を嘱望されていたカートン亡父の葬式に立ち会っている。母は何年も前に他界していた。

そう、彼は身寄りが無い。「孤独」なのです。
そして、この経験が尾を引いて、彼に暗い影がさしているように思えてなりません。


原作のカートンはルーシーにこう言います。

 

「私は若くして死んだも同じです。はじめからずっとそうだったかもしれない。」

 

彼の孤独は救いようのないほど根深いのです。

芳雄カートンはどれくらい原作の設定を引き継いでいるかは分かりません。
ただ、ミュージカルも原作と同様に、彼が「孤独」だったことは見え隠れしています。そして、カートンは「自分を大切にできない人」だったことは彼の様々な行動からもわかる通りです。

 

カートンの堕落の奥底にある孤独に気づいたのはルーシーでした。
カートンはルーシーの無償の愛に触れて「蘇った」。
カートンの世界が輝いて見えたのは、もちろん恋なのかもしれません。でも、私は、もっと大きな「生きる希望」だったと思います。
ちょっとしたことで灰色の世界が色付いて見えた。傍から見れば滑稽なくらいに。
「この星空」の冒頭がコミカルな演出なのはそのような意図があったのではないでしょうか。

 

そして、とても重要なことを思い出しました。
イギリスって地理的に晴れが少ない国なんです。カートンの心のような、曇りと雨の国。
もちろん夜も曇ってることが多いのです。
ということは、カートンが見た星空はものすごく貴重なのではないでしょうか。もちろん心象風景でもあるけれど、本当に本当に奇跡的なことだったのです。

 

シドニーカートンはどんな人物か

 

原作とミュージカル、私はカートンから受けた印象が少々違いました。
原作だとカートンが人生を達観しすぎてて精神年齢が異様に高いのです。ロリーと話している時も「君はまだ若者じゃないか」と正されるほどに。よって、カートンは兄でダーニーは弟に近い関係になります。ルーシーの家族を見守る姿も親戚のおじさんのようなのです。

 

一方、ミュージカルだと、カートンは悲観的だけど達観してはいなそうです。カートンはダーニーと対等な精神年齢だからライバルになるのです。

 

原作とミュージカルはルーシーへの好意の向け方も異なります。

 

原作は「あなたが私に好意を寄せていないことは先刻承知だし、求めるつもりもありません。相手にされないのを、むしろ有り難く思っているくらいです」「でも…」と心の内を泣きながら明かすシーンがあります。それ以外の場面ではルーシーへの思いをカートンは抑え込んでいます。

 

ミュージカルだと、ルーシーから目の前で断りを入れられてしまいますし、ダーニーに対して「どうしてああなれないんだろう」という嫉妬と劣等感が大きいように感じます。
特に、「夢が叶うなら」で芳雄カートンがルーシーの娘を見つめるシーンで形容しがたい表情をしていたのが印象に残っています。ルーシーが娘を抱いてるの見る時の表情が驚き→喜びと寂しさがごちゃ混ぜになった表情へ。目の前で夢が砕かれた思い、ルーシーの幸せを心から祝う思い、そんな複雑に絡み合った思いが芳雄カートンを構成しているのです。

 

ちなみに、原作だとバーサッドとの取引やダーニーとの牢屋の下りに再婚の話を持ち出さないんです。おそらく、このカートンとダーニーの関係性の差が影響してるのでしょう。

 

カートンとダーニーは鏡合わせ

 

カートンとダーニーの関係、面白いなと思うのが、鏡合わせであるということです。私は、2人は同じ孤独を抱えていると感じています。

衣装の話に戻りますが、ダーニーも紺色の中に灰色の衣装なんです。ダーニーの灰色は過去の象徴です。ダーニーもルーシーという星を待つ夜空の色を纏いつつ、逃れられない血統という過去を内側に抱えています。誰にも言えない血の秘密。


ちなみに原作ではダーニーとルーシーの一人息子がいて幼くして死んでいます。ルーシー(娘)の弟です。つまり、ダーニーの跡取りはいないんです。忌まわしき名前が途絶えることはダーニーの望むことでしたが、息子を早くに無くすという皮肉を神様が与えてるんです。

ダーニーにもダーニーの孤独、人生の絶望があるのです。

 

カートンとダーニー2人の関係性も注目です。

原作だと、カートンとダーニーは出会ってから長い月日を過ごしています。互いを意識しながらそれでも戦友のように寄り添っています。

ミュージカルではダーニーが手紙を受け取るシーンにて険しい顔をするダーニーにカートンはこう呼びかけます。「どうかしたのか?ダーニー」ダーニーはこう返します。「別に、なんでもない。」
何気ない会話ですがこの声のトーンの優しさに二人の関係が垣間見えます。更に、ミュージカルでは2人のリンクが強調されているように思います。舞台上の立ち位置もそうですが、特に印象的なのは、最後の手紙のシーンです。
2人はこの歌詞を歌います。

「涙が枯れても命が尽きても君はひとりじゃない。僕がそばにいるよ。」

2人の孤独を救ってくれたルーシーへの最大限のお返しである気がしてなりません。

 

シドニーカートンはその星空の先に何を見たのか

 

原作でカートンがヨハネ伝のフレーズを呟きながら薬の調達などの準備のために夜道を歩くシーンがあります。 カートンは呟きます。
「我は復活なり、生命なり。」
ミュージカルだとクランチャーやバーサッドと出会う前に歩いてたシーンがそれに当たるかもしれません。 カートンは夜に行動しがちです。
彼にとって息がしやすいのは夜だったのかも。

 

シドニーカートンは前述したように救われない絶望感を抱えて生きています。永遠に続く光のない夜道のような人生。


そんな彼が、人生という絶望の中にたった一つの淡い光を見つけました。ルーシーと、ルーシーが大切にしている家族。そして、その光を守るために自分を犠牲にするのです。

 

彼はそこに確実に希望を見いだしていました。
それは死ぬ自体への希望ではなく、もっと先の未来への希望でした。

 

原作では、カートンの独白は3ページにも及び「預言ともとれる」と示されています。
ミュージカルのラストの歌詞の内容とほぼリンクしていますが、以下の部分は原作のみ記述があります。

 

・あの人(=ルーシーまたは、小さなルーシー?)が抱く子には自分の名が付けられるだろう。
・その子が成人したら、この身が辿ったのと同じ弁論の道を行くだろう。
・その子もやがて子を持ち、我が名になんだ名前をつけられるだろう。秀でた額と金髪に、どこやら見覚えのある少年(=自分の容姿とそっくり?)だ。

 

カートンは、自分の行ったことが、何世代へも渡り語り継がれ、そのことそのものが意義のあることだと思っていたのかもしれません。
このことは、2つの意味を持ちます。

 

1つ目は、ダーニーとの対比です。ダーニーは一族の行ったことで、無実ながらも死刑を下されてしまいます。末代まで続く恨み。そして、切っても切り離せない血の繋がり。カートンの最後の言葉はそのアンチテーゼともとれます。

 

2つ目は、「復活」です。
小説では「復活」が二都物語の隠れたテーマになっていると解釈されています。


・ミスターマネットが死んだと思っていたが、バスティーユから復活した
・クランチャーの仕事は「蘇り請負人」
・カートンは愛に触れることで生きる意味を取り返した。=1度死んで復活した
……などなど

 

カートンは何世代にも渡り語り継がれることで、復活する、つまり、生き続けるのかもしれません。

 

カートンが自分の死の先に見出した希望は「夜明け」です。

それは、個人の希望に留まらないのかもしれません。
ロリーの台詞に印象的な言葉があります。

 
「我々は奇跡の時代に生きている訳じゃない。」


それにカートンは「1人の命で全ての命が救われる、それだけでも充分奇跡じゃないですか。」と返すのです。

革命のシーンでも夜が明けるという言葉が印象的に使われていますね。ただ、私は二都物語は夜明け前の話だと捉えています。

カートンは自分が犠牲になることでルーシーだけでなく、ルーシーの家族、一族そのものを守ったと言えます。


カートンは、子どもたちが産まれてくる時代が夜明けであるように託したのです。

 

シドニーカートンが遺したもの


実は、ルーシーがダーニーの帰還に気づき、手紙を読む描写はミュージカルオリジナルです。
原作では小説だと馬車に乗ってから急いで出発し、入れ替わりには気づいた様子はありません。馬車が駈ける描写で場面が終わる原作も詩的で大変美しいのですが、ミュージカル版の方が幾分か救いがありますね。

 

原作では、彼の死は話の端々で語られています。
彼の成し遂げたことは、皮肉にも前半でカートンがおちゃらけて言っていた「英雄的偉業」なんです。カートンは後世に語り継がれる英雄になっています。

そう、パンフレットの最終ページのあの一言のように。

 

最後に

私は1つ疑問がありました。カートンはかなり聡い人物だと思います。そんなカートンなら、自分の人生が終わったあとに周りにどんな影響を及ぼすか考えるはずだと思っていました。
彼は果たして英雄になりたかったのでしょうか。

 

私は今回4回ミュージカル二都物語を観劇することが叶いました。カートンは最後のシーンとても晴れやかで安らかな表情で、本当に人生に納得して、自分の命を捧げることに満足してたんだなと感じていたのです。
しかし、4回目の観劇時、考え方が180度変わりました。衝撃でした。
カートンは、お針子クローダンが呼ばれて、手を離し、ドラムロールが鳴る瞬間、ぎゅっと目をつぶり痛そうな顔をしていました。そっから祈るような顔になって、覚悟を決めて階段を上がっていく。
カートンの最後の表情は辛そうで、でも縋るように星に手を伸ばしていて、「カートン、生きることに縋っていたかったんだな…」と涙が止まりませんでした。

 

カートンは手段を選んでいられなかった。必死だった。


だけど、出来ることならば、生きるのに縋っていたかったし、夜明けを見たかった。
ルーシーとその家族に英雄視されるのではなく、ずっと一緒にいたかったに決まってます。

 

彼が、お針子クローダンに「大丈夫」「大丈夫」と言い続ける姿は、恐ろしく人間的でした。

あぁ、私は彼のことをわかった気になっていた。
彼は聖人じゃない。英雄じゃない。神様じゃない。

「死に際しても、淋しくて悲しくて痛かった」

そうだった。大切なこと気づきました。
原作にも彼が最後にどんな表情をしていたかは、書いてなかった。


ミュージカルを見たおかげで、彼の選択に改めて思いを馳せることができるようになりました。


感想を少し


Xでも度々呟いていたんですが、私の人生において、二都物語は重大な位置を占めています。

私はなんでこんなに二都物語に魅了されているのか、自分の事ながら言語化出来ません。
ですが、胸につかえている原作のみ存在する1つの台詞があります。カートンが呟いた一言です。

場面は敢えて言いません。それはこのような一言でした。

 

a life you love


直訳すると「貴方の愛する命」となり、文章にはなっていません。敢えて訳すとするなら「貴方の愛する命へ……」となるでしょうか。
これを光文社古典新訳文庫版ではこのように訳されています。

 

「一命、君にこそ」

 

このたった一言に彼の思い、そして行動が体現されてると感じませんか……?

二都物語に出会えたことへ最大の感謝を。
そして、無事千穐楽まで走り抜けられますように。

 

おまけ 原作豆知識

原作を読んで頂きたいので、1.2行の情報のみにとどめます。
細かいニュアンスや前後関係はぜひ原作でご覧下さいね。

 

シドニーカートン


前述の通り、多少性格が違うので展開も異なる部分があるのですが、大きく違うのはルーシーへの告白のシュチュエーションです。
ミュージカルはクリスマスですが、原作は8月の夜です。

あとは、ダーニーに「友達になりたいな」というシーンがあります。可愛いです。

 

〇チャールズダーニー


原作には母親の姓「チャールズ」を名乗ることになった展開が書いてあります。母親が伯爵の所業を知ってダーニーを隔離したようです。

また、ダーニーが貴族を辞めてイギリスなんの職業をしていると思いますか?原作だと大学のフランス語講師です。 しかもケンブリッジ大学。 フランス文学に詳しい上級フランス語講師だそうです。頭良い!!!

 

〇ミスマネット

 

前述した通り、子どもが娘だけでなく、息子もいます。息子は早くに亡くなってしまいます。

 

〇マネット


原作との違いというか小ネタなんですが、冒頭で作ってるのは靴です。多分刑務所で作らされてたんですね。原作だと最後に、正気を失ってしまい、カートンがラストの展開を迫られる筋書きです。

ミュージカルでは幾分か救いがあって良かった……

 

〇バーサッド


原作ではバーサッドはミスプロスの弟です。
(ミュージカルではこの設定が踏襲されていたかは不明です。)

また、ミュージカルで酒場に集う人々を指さして「ジャック」と言っていますが、「ジャック」は「農民の典型的な名前」だそうです。原作では敢えて革命勢は全員ジャックと名前を呼びあっています。ガスパールも原作にはいません。
ミュージカルだと「私たちはここにはいない」という貴族たちに虐げられる象徴になってますね。

 

〇ドファルジュ夫人(テレーズ)


原作では復讐の女神と表現されています。
最期のシーンは分かりにくいですが銃の暴発です。ディケンズフェロウシップ協会の「カートンという男」に書いてあったのですが、カートンの死と対比されており、比喩表現も同じだそうです。

 

ミスプロ


原作ではドファルジュ夫人が銃を暴発した時に、耳が聞こえなくなってしまいます。
ミュージカルだと救いがあって良かった……

 

〇ストライバー

 

原作ではカートンと学生時代からの知り合いのようです。ちなみに、ルーシーに失恋した後に結婚しています。

 

〇エヴレモンド侯爵/ダーニーの父


原作では兄にくらべれば、弟はいくらかましな性格で、態度も穏やかと表現されています。
ミュージカルだと兄=原さん、弟=岡さん
ですね。

 

これで本当に〆とします。

二都物語が沢山の方に愛されますように。

今更ですが……2024年観劇まとめ

やっと物を書く気力が戻ってきたので、今更ですがまとめました。


実はこの2年間、西日本の劇場にお世話になってたんですけど、念願の転職&お引越しをしました!!やったーー!!!!!
今度は東日本の劇場に沢山通うとします。


以下は2023年度、前職を脱出するまでに見た作品たち……感想の長さもバラバラですがご容赦を……


1/19マチネ ベートーヴェン

彼がただ一人愛した人。不滅の恋人へ。

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初めて兵庫県立芸術文化センターで観たんですが、めっちゃ好きな劇場だった。ちょっとオペラハウスみたいな作りで、ベートーヴェンの話にも合ってたなあ。
キャストの皆様歌が上手すぎて会場が割れるかと思った。
あと、私は1幕終わりの芳雄さんの表情がいまだに忘れられません……

 

1/29ドリームキャラバン2023(コンサート)

個人的にはレミゼ占有率と渡辺さんが「私だけに」歌ってたのが面白ポイントだった。

 

2/10 マチネ イザボー

「そして、全ての絶望も私のものだった」

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何故かオリックス劇場の写真しか無かった😂

楽しすぎて配信2、3回見た上で臨んだ。

ストーリー自体は、悪人もいないけど善人もいない物語だなあと。
シャルル7世とヨランド、この2人は語り手側だし観客に感情移入させるように仕向けているけど、王族としてやっぱり権力のためには手段を選ばないんだよね。私は殺したジャンが倒れているテーブルに座り無表情で無機質に話している2人が本当に怖いと思った。


あと、イザボーの力よ……のぞさまがあの真っ赤なドレスを着て出てきた瞬間にみんな一斉にオペグラ上げてて「わかるよ……」って気持ちになった。私はイザボーのOPと2幕のラテンダンスが死ぬほど好きです。

イザボーって人物、面白いと思うのがやっぱり2幕の行動言動なんだけど、覚醒してから「フランスのため」「自分の幸せのため」がどんどんシームレスになってるように感じる。
例えば国庫のお金に手をつけたのもそうだけど、「他国への牽制」って政治的な理由もあるけど、それプラスアルファの欲があるように思う。
だから、周りの人達も彼女が何考えてるか分からないのかも。彼女の正義(フランス、王、家族を守りたい)と欲(自分の幸せを勝ち取りたい)は一体だから。だから単に「可哀想な時代に懸命に生きた強い女性」では片付けられないんだよね。
利己的なことが悪であると言うなら、彼女も当てはまるだろうから。

ただ、この物語が伝えたいのは、彼女は悲劇のヒロインでもなければ、悪女でもないということ。彼女はあの時代で彼女なりの生き方をしただけだから。

 

最後に、オルレアン公ルイへ。
ずるいです。
魅力的なキャラクターすぎるって……
見れば見るほど、解像度が上がった。
イザボーの言うように満たされない人。
満たされないから女性に手を出すけどそれでも足りない。兄の権力、兄の愛する人、全てを手に入れたけど足りない。

ただ、2幕のイザボーを寂しげな目で見てたのが印象的で、もしかしたら、「兄に愛されていて素直だった昔の」イザボーが本当に好き(好きというか欲しい)って思ってたのかもと感じた。
あの頃とどんどん変わっていくイザボーを寂しく思うけど、それが彼女の生存戦略だから何も言えないんだろうなあ。


また末満さんには歴史物を描いて欲しいです。構想段階だった星の王子様の話が私のどストライクすぎて早く観たいよ……

 

4/13マチネ ミュージカル刀剣乱舞 陸奥一蓮

かつてそこに在った記憶。

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そういえば、刀ミュを生で見たのは初めてだった。
こんな豪華メンバーで、大丈夫?そして、この展開から入れる保険があるんですか?

特に、山姥切国広。感情に一番納得出来た。
山姥切国広は失った人物が恋しいだけじゃなくて、「かつて本丸にあったはずの暖かな空気感」が恋しいから生き急いでるんだと思う。
そりゃ嫌だよね、その空気感を作り出してた古参がずっと冷戦してるの。
そして、その刀を失った時の近侍が山姥切国広なのもしんどすぎる。罪悪感をずっと感じてるんだろう。
自分のせいで始まりの一振りだけじゃなくて、本丸のあの暖かな空気も失ったって思ってそう。

一生楽しく歌って踊ってて欲しい。

 

7/7 ソワレ 劇団☆新感線 バサラオ

その男は、神を殺した。

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なんやかんや戯曲を買ったので読みながら舞台を思い返すのが楽しかった……!!!
新感線は今後も景気のよい舞台を沢山作ってください。


7/11 マチネ ロミオ&ジュリエット

人生を走り抜けた若者たちの物語。

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刀ミュの鶴丸国永を生で見て、「くるむくんのほかの感情もっと見たい!!!!!」となりチケットをその場で取り、代休を勝ち取り梅芸に行きました。結果大正解だった。

くるむロミオ、悲しみとか落胆ってよりも、何よりも絶望を表現するのが上手い。もう自体は好転しないって諦めてるというか、悟ってるというか。
ひばりが鳴いてる〜のシーンも最後のシーンも、めちゃくちゃ声色が優しいのに諦めとか絶望が混じってるのがめちゃくちゃ好きで、怖かった。
「もうおしまいだ(号泣)」って感じじゃなくて、「もうおしまいだね(微笑)」って感じ。

鶴丸のときも思ったけど、どこにそんな引き出しがあるんだろう……きっと、歌で感情を表現する能力がものすごく高い。エメは強く確信を感じる声。僕は怖いとか、憎しみの曲は慟哭。神父様に懺悔する時は、消えかかった弱々しい声。ひばりとかロミオの死は、語りかけるように優しく温かい絶望の声。


ロミオの違いも面白かった。
配信で見た小関ロミオは、周りから「も〜しょうがないな〜」って許される天然人懐っこさがあった。

一方、くるむロミオは「アイツらしいな」って周りから一目置かれてる感じがあった。くるむロミオは品行方正ってより自分が正しいと思ったことを正しいと言える感じの人。周りからはノリが合わないあいつは変わってるけどそういう奴だって認められてそう。これってまさにティボルトのことで、ロミオの真っ直ぐな性格はやっぱりティボルトのあわせ鏡なんだろうな。


そして、この2人のロミオ、ティボルト刺した時の流れも違うんだよ。
小関ロミオはリミッターが外れた感じ。怒らせてはいけない人を怒らせた感じ。
くるむロミオは目線の先にナイフを見つけた瞬間に「刺す」ってコマンドが出てきた感じ。怒りに我を忘れたわけじゃなくて、すごくシームレスだったんだよね。冷静だった。


私はベンヴォーリオとマキューシオが大好きなんです。ベンヴォーリオはこの世界では優しすぎる故主人公になれない、マキューシオはこの世界では不器用すぎる故主人公になれないと思ってる。
今回ロミオに対等に接することが出来る相手って感じですごく良かった。友情だね。


7/28 マチネ 天使にラブソングを ブロードウェイ版

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私生活が色々ありすぎて、前日にチケットを手に入れて飛び込みで行きました。
やっぱり元気が出る最高の作品!!!


9/14 ソワレ オペラ座の怪人 ウェストエンド

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突然のウエスト・エンド!!!

めちゃくちゃシャンデリアが燃えてて、劇団四季のイメージで見ていた私はものすごくビビりました笑
日本と消火器法が違かったりするのかしら……

私はもうイギリスの虜になってるので、また近いうちに行くと思います。


10/14ソワレ TRUMP マリオネットホテル

これは館で巻き起こる残酷な喜劇。

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染谷さん演じるダリちゃんが大好きなので、生で目撃出来たのがとても嬉しかった。配信も2回見てたけど、やっぱり生だと解像度が段違い。


特にエゴヴェラキッカ。
フリーダがダリを信じる話をしてた時もだけど、最後の婚約の時、目の前で作り上げた砂の城が無惨に崩れさるような…なんならグランギニョルを目の前で見てるかのような表情してた。噂には聞いてましたが、本当でしたね。拍手してなかった。

婚約ライネスが流れてて、みんなが拍手してる中、「お姉様を取られた」という嫉妬のレベルではなく、「目の前でお姉様が死んだ」んじゃないかってくらい絶望の顔してた。たまたまフランチェスカがエゴの方をチラッと振り返ってみてたんだけど、それに気づいて曖昧に笑おうとしながらなんとか拍手しようと両手を出してたんだけど、呆然として動けてなかった。

なんかフランチェスカに見られたり、モリゾに見られたりした瞬間には、周りに合わせて気丈に振舞おうとしてた様子だったんだけどフリーダに話しかけられてやっとなんとか現実に帰ってきた感じだった。

同じシーンがダリを信じる話の時にもあって、そのときはシャルロッテ持ってたはずなんだけど、絶望して呆然としているエゴと対照的にシャルロッテは全く違う動きしてるのでやっぱり別人格なんだろうなって感じました。

最後の演じ分け、生で見ててやっばり凄いなって思ったし、泣いてるのか笑ってるのか分からない声で慟哭してて、エゴって思ってる以上に人格がごちゃごちゃになってしまっているのかなって思った。

衣装も半分ズボン、半分スカート。そして、髪も紫と黒。しかも黒ズボンと黒髪、紫スカートと紫髪はアシンメトリーになってるよね。彼の人格が入り組んでしまってるのを表しているのかも。


私は、ヴェラキッカ家は歌の通り「血の繋がりではなく心と心の美しき結び目であろう」の一族で愛を信じて愛に翻弄されてる気がするので、フリーダ様は言わずもがな、エゴも姉への愛ゆえに身を滅ぼしそうだよなって思う……


ダリデリコの解像度も上がった。
私、どんな事があってもダリちゃんは余裕をみせるかダリちゃんはダリちゃんのまま変わらないって思ってたけど、マリホテで生でダリちゃんを見て気づきを得た。

私マリホテのダリちゃんを見て驚いたんですよ。めちゃくちゃ色んな表情をすることに。モネとかクロードに見せる顔は少年そのものだし、フリーダに見せる顔は好きな人に見せるそれだし、フランチェスカちゃんにイニシアチブ確認された時は何考えてるか分からない底知れぬ怖さがあった。
グランギニョルの時も人を食ったようなチャーミングな傲慢さ(褒めてます)は健在だったし、グランギニョルでは比較的コロコロ表情変わってたけど、繭星ってどうだったっけ…椅子人してたけど、やっぱり周りに見せる顔は冷たくて威厳があったと思う。まさに「貴族」。

グランギニョルから繭星を見た後に、「ダリデリコは死者を背負えば背負うほど誇り高くなる」って感想を残してて、まさにそれだなって思ってる。

彼は、周りのものを失えば失うほど、削ぎ落とされていくんだと思う。人間離れして、きっとあのチャーミングさを失っていく。冷静で高貴で誇り高いまさに「貴族」になっていく。
皮肉なことに彼が後世に名を残すほどの貴族になったのは、全てを失って絶望したからかもね。


今後またマリオネットホテルのメンバーに出会いたいです。

 

12/7 第2部 神木SA(トークショー)

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神木くんを好きになってから10年経ちました……

 

12/13 TRUMP 繭期極夜会(コンサート)

松下優也さんが「幻想幻愛メランコリック」を歌ったんです……本当なんです……

シオンヴェラキッカがYOUYAの姿だったんですけど、「小さな恋だった」も「幻想幻愛メランコリック」もあの姿で歌われると本当に純粋でありふれたラブソングなんだな……って気持ちになって、変なダメージを受けました。

シオンヴェラキッカの恋がジョーとカイの恋とかダリとフリーダの恋とかと同じものなんだなって今回の「小さな恋だった」→「幻想幻愛メランコリック」→「あの日の続き」って曲順で思ったんだ。やっぱり「愛は毒だ」入れてないの意図的だと思うんだよね。「愛は毒だ」がないだけでこんなにも見え方が違う……


初恋っていう純粋でありふれた感情を罪に変えたのはシオンヴェラキッカの自身の行動だったんだ。
そして、「幻想幻愛メランコリック」のシオンソロ。公演中も思ってたけど、これ、シオンが歌えないシオンの歌だったんだよね……ソロになってようやく自分の言葉で歌えたんだよね……良かったよ……比喩じゃなく号泣した。

 

配信で見た作品たち

ジャンヌ・ダルク

・タカハ劇団おわたり

・うるう

・タカハ劇団 美談殺人

・PSYCHO-PASS1.2.3

劇団☆新感線(ゲキシネ) 天號星

・舞台三國志

・ミュージカル ジョジョの奇妙な冒険

天保十二年のシェイクスピア

・舞台パラサイト

オデッサ

・ロミオ&ジュリエット小関ver

・舞台刀剣乱舞 心伝

・ミュージカルクロスロード

・柿喰う客 フランダースの負け犬

・ピースピット有毒少年

・宝塚雪組ベルサイユのばら

劇団四季 ゴースト&レディ

モーツァルト! ウィーンver.

ざっとこんな感じ!
最後に自分語りなんですが、このブログの1番初めの記事で私は「芳雄さんと浦井くんが二都物語の再演やるまで死ねない」と書いてました。
文字通り、この願いに私は命を救われました。

転職を決意したのはたくさんの要因がありました。でも転職の覚悟が決まったのは二都物語の再演が決まったからです。本当にありがとう。

今まで過酷に労働してた自分も認めつつ、これからは大好きな業界で楽しく働きたいですね。
そして、休日に自分の大好きなものに囲まれて生きていきたいです。

とりあえず明治座に週1で通います。

二都物語12年ぶりの再演に寄せて

二都物語の再演が

決まりました。

 

前置き 私と二都物語

私は二都物語が大好きです。
ミュージカルは見れなかったのに原作小説を見たら完全にハマってしまい、英文学科を片っ端から受験し、最終的にはイギリスに短期留学をしました。

大好きなセリフがあって、イギリスに留学した時に大学帰りに図書館に寄って、頑張って調べて英語版小説見つけて、その箇所を探したんですよ。あった。ちゃんとあった。私は別に英語が堪能じゃないからちゃんと理解出来てるか分からないんだけど、そのセリフは短くてとても重くて泣いていました。

ちなみに、光文社古典新訳文庫版の二都物語を大学受験の時も、就職活動の時もお守り代わりに持ち歩いていました。
(これを書いている今も手元にあります)

 

今の気持ちですか?
呆然としています。


ミュージカルを見る前に、どうしても今の自分の感想を書き残して置きたく筆をとります。

 

私はこの物語の主題は信仰であると捉えています。

 

まずは登場人物紹介から。

シドニー・カートン: 芳雄さんが演じる飲んだくれの弁護士。実は頭が切れる。ダーニーと瓜二つ。
チャールズ・ダーニー:浦井くんが演じるフランス貴族。とにかくやさしくて紳士。カートンと瓜二つ。
マネット・ルーシー:潤花さんが演じるダーネーの妻になる美しく優しい女性。父親のことで因果に巻き込まれていく。


ダーニーとカートンの対称性

「(チャールズ)ダーニー君。友達になれたらいいな」
「今だって、もう友達でしょう」
光文社古典新訳文庫版 下巻 p9 より)

好きな女性を取り合う話、似ている人間に成り替わり人生を奪う話はよくありますが、カートンはそれを選びませんでした。カートンはダーニーになりたいって思ってるのにも関わらず、妬みや嫉妬は見せません。しかも、 ダーニーと友達になりたいとすら思ってるのです。なんなら初対面でも好印象でした。

 

この関係性で面白いのは、 ダーニーは ダーニーでカートンをずっと気にかけてるところです。彼の心優しさにも由来しているのかも知れませんが、彼は本当にずっと彼を気にかけています。彼の歪さを見抜いているようにも見えます。カートンは実は不安で自信がなくて寂しがり。上記の通り、友情に自信がなかったのはカートンで、とっくに友情だと思っていたのは ダーニーなのです。

 

カートンとダーニーの間に流れるのは確実に温かな友情です。

 

それは、カートンが選択した愛の形に由来するのかも知れません。


カートンは無償の愛を選んだ。

「あなたがそうした人生の歓びを失うことのないように、進んで身を捨てる男がいることを、時たまなりと思い出してください」
光文社古典新訳文庫版 上巻 p258より)

カートンは自分の心をルーシーに打ち明けます。泣きながら。謝りながら。(ミュージカルだと場面は違うかも)
彼はルーシーに愛されたいと望んでいませんでした。 ダーニーがいる以上それは不可能だと知っていたから、そして彼女の幸せを壊したくなかったから。気持ちを打ち明けた理由ですら、残りの人生でルーシーに告白したことを覚えておいておきたいからでした。

 

彼の愛は信仰です

言い換えれば献身でしょうか。


彼はあるときこの言葉を口にします。
「一命、君にこそ」
彼にとって愛とはルーシーと結ばれることではなく、彼女の幸せな生活を守り抜くことでした。
そして、 ダーニーがまさに断罪されようとするとき彼はその言葉を果たすのです。

 

この物語の主題は信仰である

「カートンは、自分の生に意味付けをし、有意義で、より生きがいがあるものにするために、死を選ぶ」
(p329 解説より)

ルーシーにも打ち明けていましたが、彼は彼の人生に生きる意味を見出せませんでした。弁護士になって輝かしい人生を送れるのにも関わらず、彼はそこに意味を見出せなかった。彼は酒に溺れて堕落していくばかりでした。

 

その彼を変えたのは、ルーシー、 ダーニーそしてルーシーの家族の存在でした。

 

彼は身を捧げても良いという相手に出会えました。

そして死ぬという目的を得たことで、彼は生きることを取り戻せたのです。

 

最後の章では、彼の死のその後が書かれています。彼が死んだ後、彼はルーシーと ダーニーによって弔われます。2人の人生はカートンによって守られました。2人は末長く幸せに暮らしますが、その中でもカートンの存在は語り継がれていきます。
そして、長い年月が経ったとき、カートンと名付けられる1人の少年が…

なんて甘くて優しい呪いなんだろうって思いました。 

 

皮肉にもルーシーと結ばれることを選ばなかったカートンはルーシーの人生のみならず末代まで語り継がれ信仰されていくことなったのです。

 

シドニーカートンは神様だったのか?


ここまで書きましたが、

今までの話を覆します。

芳雄さんが「恋って何ですか?」というコラムに以下のようなことを書いています。


カートンは「死に際しても、淋しくて悲しくて痛かったでしょう。」


そうだよ。そうですよ。
彼は神様なんかじゃなかった。

聖人なんかじゃなかった。

ただ、愛する人のためだけに自分の命を捧げただけだったんだ。愛を求めて死に怯えるごく平凡な人間だったんだ。本当は淋しくて、悲しくて、辛かった。生に縋っていたかったんです。

 

二都物語は、綺麗な話、犠牲愛、愛を貫き通した男の話、だけど、それは客観的な視点です。本人からすればそれは淋しくて悲しくて痛いことなんだよな…ってストレートな言葉で言われてしまって、芳雄さんがカートンを「理解」してること、カートンが芳雄さんの中で生きていることを実感しました。
心底芳雄さんには勝てないなって思いました。

 

そうです。
その、芳雄さんが、再演するんですよ、この役をー

 

え、夢???


二都物語にはまだまだ書ききれてない魅力的なキャラクターがたくさんいます。

語り足りない事ばかりですが、とりあえずはこれにて。