くちびるに歌を

くちびるに歌を

散らぬ牡丹の一つでいい。君の胸を打て。

英国ミュージカル語り。(Les Miserables ・DearEvanHansen)

こんばんは。混沌としている世の中、皆さんお元気でしょうか。

楽しい気分になりたいな!って思ったので、私が今年短期留学で英国に行った時に見たミュージカルのお話をしたいと思います。

ほんとに、、、よかったんだ、、、

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これは滞在したYorkの街並み。ハリポタのダイアゴン横丁のモデルになったらしい。YorkからLondonはめちゃくちゃ遠かった。

 

 

まずはレミゼから!!

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わ〜〜〜〜!レミゼだ!!!って入口見ながら興奮したやつ。入る前からもう感動してた。


レミゼを見なかったら私はミューオタにならなかった、、、という話は散々言っているので割愛しますが、レミゼは私の原点であり、親です(重い)
エスト・エンドのレミゼもウキウキしながら見てたんですが、10割グランデールのせいで死にました。あんなの、、、あんまりだ、、、


グランデール
・ブロンドロン毛のグランデールがでてきたので目を白黒させた。イケメンじゃん。
・あの、、、このグランデールさんめちゃくちゃ人間大好きなんですよ。ずっとみんなとふざけあってる。
・アンジョに赤黒のとこでふざけて紙くずを投げるんですけど、アンジョが投げ返してた。仲良しか。
・みんなのとこに行って、肩組んだり、肩叩いたり、ギュッてしたりしてるんだけど、なんなのかな。大型犬かな。
・確かに革命自体には懐疑的に見えるんだけど、なんだろ。例えるなら、活動内容はイマイチだけどメンバーが良いからサークルに参加してる大学生(?)的な立ち位置。グランデール、メンバーはめっちゃ好きそうだもの。
・1幕の時点で2幕見たくなさがMAXになった(褒めてる)無理じゃん。バリケード陥落を見るの無理じゃん。
・聞いてください。エポの死。みんなに「おい」って言って注意を向けさせたのグランデールでしたよ。無理。
・グランデール手を大きく広げてガブをハグしてた。よしよししてた。
・グランデールがやけになるシーン。違う。彼は懐疑的だから、あんなことを言ったんじゃない。人間が嫌いだったからあんなことを言ったんじゃない。ただ、結末が「見えて」しまっていたから。負けるって分かっていたからあんなこと言ったんだ。
・ぼろぼろになってやけになってるグランデールをガブがさっきの逆にギュッとハグしたところ、、、
・ガブの歌声が聞こえた瞬間、一目散に走るんですよ。そして、ゼロ番でとまる。カブが撃たれる。無理すぎる。
・ガブの死。無理。ほんとに無理。
・ガブを抱えて地面に置いたところで怒号。そして、心音を聞くようにずっとハグしたままだったんだよ。死んだことを受け入れられていない。さながら飼い主が死んでしまった大型犬のようで、、、
・一目散にバリケードに向かうんですよ。目の色を変えて。でもそれは2017グランデールのように自殺(比喩)ではなくて、意思のある行動。崩れていく、死んでいくみんなに駆け寄る。励ます。肩を叩く。グランデールはちゃんと革命に参加してたよ。仲間だったよ。

・人間が好きだったからこそ、革命が進むに連れて闇が深くなる、絶望していくグランデールがあまりにもドストライクすぎて、、、

・帝劇2017の、アンジョのあとを追うようにフラフラとバリケードに向かって行ったグランデールも、ロンドンの進んでバリケードに行き仲間と共に死んでいったグランデールも好きで選べない(選ぶな)

・アンジョとニコイチ感は薄い。みんなの仲間って感じ。
・大好きでした。

 

ジャン・バルジャン
・歌がめちゃくちゃにうまい。声量がおかしい。
・ギミック重視かと思ってたら2幕で死んだ。
・ジャベへの殴り掛かり方に容赦がない。再起不能になるまで殴ってた。対決あまりに良すぎて鳥肌が立った、、、歌でも物理でも殴ってる。
・歳を置いていく(まるくなっていく)様子が、遠くで見てでもわかる。いいお父さんになったね、、、

 

ジャベール
・全ミューオタ、ビジュアルを見た瞬間多分死ぬ。
・声が甘い。ねっとりしてる。好き。
・今まで見たジャベより、人間味を感じたな。だから「規則!規則!」って感じじゃなくて、信仰心ゆえに、自分の信念を曲げないように見えた。
・ビジュアル!?!?!髪下ろした姿が多分みんな好きなやつ。
バリケード崩壊後の様子、、、彼はやはり人間じみていた。悲痛な表情を隠せていない。
・十字を切る姿が、ネイティブだった、、、
・橋、、、落ち、、、日本より高いとこまで上がってないか、、、?

 

ファンテーヌ
・1番日本と違って見えた人。か弱く、幸薄い母という感じではなく、めちゃくちゃ強いmotherだった。
・めっちゃ殴り合いしてた
・己の強さ故に、解雇されたあとも身を犠牲にしてお金を稼ごうとしたんだろうな、、、誰かに頼らず、、、
・病院のシーン悲しすぎたよ、、、

 

マリウス
・カフェソングの無理さが凄すぎてこれだけで1時間語れる
・結婚式でのダンスがネイティブ、、、流石社交界のある国、、、

 

子コゼット
・天使、、、
バリケード陥落後の歌で、マリウスが子コゼット役の子と目が合うシーンありました、、?え、、、辛い、、、

 

コゼット
・高音がバカ上手い
・結婚式が本格的で、流石チャペルネイティブ、、、って気持ち

 

エポニーヌ

・びっくりするくらい歌が上手い

 

アンジョルラス&ABC
・辛い、、、死んで欲しくなかった、、、登場時から終わりが見えてるせいで眩しい青春的なノリが逆に地獄に、、、


ロンドンレミゼを見て思ったのが、
「みんなパワー系だった」ってこと。日本とはアプローチが違うように感じた。日本は儚い。運命に翻弄された可哀想な人々ってわけじゃなくて、「確かにその時代、そこに生きた人々」だった。どっちも正解だしどっちも好き。

 

余談

帰り道にハリポタ劇場の前を通りました。

 

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時間が無くて惜しくも見れなかったんですけど、後に小説を読みました。スコーピウス可愛いし、私の推しのセブルスは相変わらずセブルスだったので、赤坂のホグワーツでの私の死は確定しました。よろしく、ホリプロ!!!

 

 

 

次はディアエヴァンハンセン!!!

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素敵すぎてずっと泣いてた。ミュージカルでこんなに泣いたの初めてです。
こういう感情と歌声で殴るミュージカルめちゃくちゃ大好きでした。

私とディアエヴァンハンセンの出会いを話したい。受験期にたまたまトニー賞を見てたんです。沢山のミュージカルのパフォーマンスに引き込まれていた中、ディアエヴァンハンセンのパフォーマンスが始まりました。waving through the windowでした。

私はその時は全然話を知らなかったけど、始まった瞬間スクリーンにsnsが映される演出に感動すると同時に、主役のエヴァンの切実な歌に、胸を打たれました。私は幸い学生時代友達には恵まれていたけど、エヴァンの気持ちは痛いほど共感出来た。学生時代特有の息苦しさ、見つけて欲しいという気持ち。

パフォーマンスが終わると、私は気づいたら泣いていました。それ以来、受験期で辛いことがあるとこの曲を再生していました。

 

 

それを実際に見に行けるなんて夢にも思わなかった。

 

個人的にこの作品の凄いところを3つあげたいと思います。世界が良くなったら、興味のある人はぜひ見に行って欲しい。

 

①少数精鋭のキャスト

キャストが少ない。8人しかいない。だからこそみんな全力疾走だし、歌も心にダイジェストに響く。

 

②心に響く歌。キーフレーズの多用。

オタクが大好きなリプライズが多い!!!!!!ここぞという時に全く同じメロディがくるので精神がいい意味でやられます。そして、曲がポップなのでノリやすい。

曲を作っているのはラ・ラ・ランドとグレイテストショーマンでお馴染みのパセックとポールのコンビです!!!

 

③脚本、演出がほんとにすごい

ディアエヴァンハンセン、物語としては重いし、辛いものだと思うんです。あらすじを知ってたので、私も覚悟して劇場にいったんです。

お客さんみんな笑ってた。

テーマは重いのに、曲、脚本、演出でとっつきやすくしてるんです。

「客層を見た瞬間勝ちだと思った。小学生からおじいちゃんおばあちゃんまでみんないたんだよ。凄いな。そして、みんな泣いて、みんな笑って。ほんとに演劇って最高だと思った。」

って確か呟いた気がするんですけど、ほんとに客層が広かった。

そして、演出がほんとにすごい。

1回検索してみてください。

私は劇団☆新感線のSHIROHが大好きなので、スクリーンにたくさん映像が写ってる演出が大好物でした。

あと、セットの切り替えテンポがいいし、役者が履けるタイミングが最高だった。舞台慣れしてない人も飽きずに見れる。何度も言うけど演出が最高。


↓以下曲ごとの感想↓

anybody have a map?
エヴァン母とコーナー母が息子の生き方について悩む曲。

・開始から期待値が最高潮に高まるソング
・冒頭のゾーイ母のマイクが死ぬハプニングがあったんだけど、気合いで乗りきってて凄いなって思った。

 

waving through a window
エヴァンが学校で孤立していることを表した歌。芳雄さんが歌ってたことでもおなじみ。

・良すぎて涙が止まらなかった。あれは歌じゃなくて叫びだった。

・ひとりぼっちでどうしようもなくて、世界に愛されていないエヴァンが見ていて辛い。

・私にとっても大切な歌。

何度も言うようなんですけど、ほんとに検索してみてください。背景がすっごいの。

スクリーン一面にsnsの画面が映ります。すごく綺麗。

 

for forever
エヴァンが死んだコーナーの親友だったとコーナーの両親に嘘をついてしまう。ここからが過ちの始まり。

・勢いで嘘をついてしまった彼。でも喧嘩を止めたかったんだよね。優しい嘘。
・この歌はエヴァンの「願望」でしかないんだよね。本当は木から落ちたときひとりぼっちだったエヴァン。本当は誰かに見つけてもらいたかったんだろうな。


sincerely , me
エヴァンたちがコーナーのアカウントを偽造するていの曲です。

・最強激カワソング
エヴァン達は左側でパソコンをいじっていて、言葉を打ち込んでる(エヴァンとコーナーは友達だったという事実に関する言葉)コーナー自身は概念として出てきて、語り手としてその言葉を歌います。これに関しては聞いた方が早い。
・CD聞いてた時点で誰が歌ってるんだ?って感じてたんだけど、死んだコーナーが歌ってたことに戦いた(エヴァンたちがコーナーのsnsアカウントを捏造して作ってるていなので、語り手はコーナー)
・コーナーがめちゃくちゃチャーミング
・この曲の1番のポイントは、サビで男3人で「へいへいへいへい!」って言いながら、少し変で可愛いステップを踏みながら歌うところです。仲良しか(頭をかかえる)
・日本キャストで1番みたいのはこの曲なので、早くやってくれ、、、
・生きてたらこの人たち仲良くなれたんじゃないか、、、?って思わせてくる歌。

 

requiem
コーナーが死んだ思いをを両親、妹が次々に紡ぐ歌。

・「だから私は鎮魂歌を歌わない」という言葉をコーナーの家族たちが吐露していく歌。歌詞が最高。普通「鎮魂歌を歌わない」って歌詞思いつく???

 

If could tell her
ゾーイにエヴァンがコーナーとの思い出(嘘)を語る歌。
・途中からゾーイがハモってくるとこで泣く。

 

Disappear
コーナー(概念)とエヴァンが歌う歌。「消えていい人なんか誰もいない」って。
・コーナー出てくると思ってなくて、歌い始めた時泣いた
・コーナーの歌詞が辛すぎるんだよな。
・みんなで歌うんですよ。
・キーフレーズ。ここでwavingのサビが来る。それをコーナーが歌うのが辛い。
・もしかしたら、コーナーは死ななかったらエヴァンと友達になれたかもしれないのに。って思った。
エヴァンは心のなかでコーナーを飼ってる。彼らは似たもの同士。負け犬?
・コーナーの役の人マジで凄いな、コメディやってシリアスやって本物やって、、、ホントのコーナーは一体どんな人だったんだろう。
・このコーナーはかっこいい。助言者。
・このコーナーは(時々エヴァンの前に現れてくるコーナーは)エヴァンが見たかったコーナーなんだろうな。
・死者は忘れられる時消えてしまうんだってリメンバーミー(未見)ぽい。


You will be found
この劇のテーマ。ホリプロの役者さんたちが歌っていた素敵な曲です。
・叫び。主張。応援歌。


拡散されていく動画の様子がスクリーンにバッと出る。そこを驚嘆の表情で動き回る人々。


・コーナー父が崩れ落ちるところで泣いた。ああこの人も苦しんでたんだなって。
・歌詞神。ボロボロ泣く。
・スピーチの内容が拡散されていく中、周りの人は驚きに満ちてるのに、エヴァンだけはどんどん焦って、取り返しのつかないことをしてしまったという気持ちが強くて。見ていてめちゃくちゃ辛かった。泣いたポイント2。
・最後の優しいエヴァンの声で泣いた。「you will be found」って。
・最後の3音。ジャンジャンジャーンで涙が止まらない

 

 

ここで1幕終わりました。神か?
まさにエヴァンの「世界が変わった」とこで終わった。

ちなみに、幕間に化粧室に行った時に、泣きすぎてメイクが完全に落ちてることに気づきました。劇でこんなに泣いたことない。やばい。


ちなみにエヴァンのスピーチが拡散され、彼が陽の光を浴びるようになれたところで幕なので、

あとは、堕ちるんですよね、、、

 

 

To break in a glove
コーナー父がエヴァンにグローブの手入れの仕方を教える歌。
・グローブの使い方教えてるようで人生について教えてるんだよな
・父はコーナーが死んだことすっごく後悔してるんだろうなってしみじみ伝わってきたな。

 

Only us
ゾーイがエヴァンに愛を歌ってくれる歌。
・「あなたがいるなら他には誰もいらない」はあああ
・ほんとにラブソングなんですよ。美しい。典型的な、、、
・幸せに、、、なれない、、、

 

good for you
エヴァンが母と友達に責められる曲。エヴァンの嘘が暴かれ始める。
・直訳すると「良かったね」だけど、ホントの意味は皮肉
・みんな歌がかっこいい。最強。
・母が強い歌声でボロボロ泣きながらエヴァンを責めてた、、、
・責め立てられるエヴァンが可愛そうで可愛そうでめちゃくちゃ泣いた。追い詰められていくのが手に取るように分かるんだ、、、
・未だかつて無い歌。感情で殴る歌。
・お願いやめてやめてやめてって叫ぶエヴァンに泣いた。
エヴァンを囲って、追い詰めていく振り付けもやばいし、歌でも追い詰めていくのがダブルパンチだった。
エヴァンのchange the storyって歌詞が耳に残る、、、筋書きを変えたい、、、そうだね、、、

 

Words fail
全ての嘘がバレたときにエヴァンが歌うソロ曲。

・いきなりの静かな曲、、、
・信じられないくらいエヴァンがボロボロ泣いてた。感情移入しちゃって死ぬかと思った。

・取り返しのつかないことをしたって気持ちが前面に出ていた。
・作り上げていた虚構の世界が崩れた感じ。
・wavingと同じフレーズを入れてくるのがにくい、、、あれだけ注目されないようににって気をつけていたのに、こうなってしまったら、どうやって日の下に行けばいいんだってニュアンスで入れてくるんですよ、、、

・この歌はエヴァンの罪の自白なんですよ、、、
・伴奏でメロディを繰り返さないのがにくい演出、、、歌が際立つ、、、そこによりそう弦楽器に泣いた。
・暖かい伴奏の曲ではあるんだよな、、、希望は見える、、、

 

So big So small
エヴァンの母がエヴァンを慰める歌。
・母、、、歌うますぎて、、、
・母は唯一の理解者だし、最強だなって。

・母はどこにも行かないからってメッセージに泣く。

 

Finale
・for foreverと同じメロディなんですよ、、、リプライズ、、、泣く、、、
エヴァン、大学生になってたから、少し変わってシャキッとしているように見えたんだけど、「ああ、全然変わってないんだなあ、、、」ってゾーイとの会話で思った。

全然かわってないし、全然自分を許してない。全然傷は癒えていない。
ずっと最小限のセットだったのにラストで、場面が開けてりんご畑が現れるシーンが美しすぎて泣いた。

今までsnsのスクリーンで溢れていた場面が開けていきなりリアルになるんだよね。

・りんご畑と青空のコントラストが美しかった。
・そして徐々に赤みを帯びていく背景の空、、、泣いちゃう。
・何も救われてないけど最後のエヴァンを見るみんなの瞳に救いが見えたな。みんな一斉にエヴァンを見つめるの、、、
・救われてくれ〜〜〜!!
・コーラスが賛美歌みたいな、暖かく優しい、天から降ってくる声だった。

・一筋の光が見えるような最高のラストでした。

 

記憶飛んでたので、買ったブロードウェイ版CDも参考にしてます。ほんとにいい曲しかない。

 

ディアエヴァンハンセンを見て以来、舞台装置で「木」を見ると泣くようになってしまいました、、、(なぜ?)

 

ディアエヴァンハンセン、ホリプロの俳優さんたちが歌ってたのほんとに素敵でした。

ほんとに心からこの作品を日本でやって欲しいと思っているので

よろしくホリプロ!!(2回目)

 

 

 

 

初めての海外でした。長年行きたかった英国に行けて、ミュージカルも見れてほんとに素敵な短期留学だったな、、、

 

頑張れ日本!!

頑張れ英国!!!

また、行くからなウエスト・エンド!!!!

 

 

追伸

留学の自由時間にミュージカル2回も見た人間いなかったので、チームメイトから少し引かれましたが、それもいい思い出です。

留学の持ち物にオペラグラス入れてる時点で手遅れなんだよなぁ、、、笑